介護
投稿日:2023/07/26
更新日:2024/10/14
介護ロボットについて理解しよう!種類から導入メリットまでご紹介します
目次
介護業界は、介護が必要な方々の自立支援や介護者の負担軽減を目的として、機械やシステムである「介護ロボット」が活用されることを目指しています。
今後ますます期待が高まる介護ロボットについて、どのような種類があるのかまた導入することのメリットやデメリットを解説します。
介護ロボットの定義と種類
介護ロボットの定義
介護ロボットは、介護が必要な方の自立支援や介護者の負担軽減を目的として開発された機械システムであり、情報を感知し、判断し、動作する3つの要素技術を持つ知能化したロボットです。
厚生労働省は6分野13項目にわたるロボット技術の介護利用を支援し、神奈川県では介護ロボット導入支援事業費補助金の対象となる機器・システムを定めています。
AIを搭載した介護ロボット
AIを搭載した介護ロボットは、人材不足を解消するための有望な技術です。AIを導入することで、事務作業や利用者の見守り業務が軽減され、スタッフの業務負担が減り、効率化が促進されます。AIは既にEコマースや損害保険業界などで実際に活用されており、人工知能が得意とする数値や具体的な対象に適用されています。AI搭載型の介護ロボットはプログラムされた動作に加えて学習能力を持ち、人や状況に合わせた対応を行うことが可能です。これにより、介護が必要な人に寄り添った見守りや声かけが実現されます。
支援型ロボット
支援型ロボットは、介護者の身体的負担を軽減し、心理的負担も軽くするために開発されたロボットです。移乗や入浴、排泄などの介護業務をサポートし、装着型と非装着型の2つに分類されます。装着型は介助者が装着し、腰の負担を軽減します。屋内移動や屋外移動を補助するロボットもあります。特に浴室の移動支援には、バスリフトがあり、工事不要で設置できるため一般家庭でも使用可能です。シート部分が電動式で昇降することで、入浴介助の負担を軽減します。
自立支援型ロボット
自立支援型ロボットは、日常生活の歩行や食事などの動作をサポートして要介護者が自立した生活を送ることを支援します。特に膝に装着するタイプのロボットは歩行時の膝への負担を軽減し、歩行を楽にします。これにより、難しいと感じていたことが可能になり、自信がつき心理的負担も減少します。また、介助者がベッドから車いすへ、車いすからトイレへ移動する際の動作を支援する「装着型」と「非装着型」の2種類のロボットも存在します。装着型は介助者が自ら着脱して利用し、非装着型は抱え込み式やシート持ち上げ式など様々なタイプがあります。
コミュニケーション型・セキュリティ型ロボット
コミュニケーション型ロボットとセキュリティ型ロボットは、人とコミュニケーションが可能な機能や見守り機能を備えています。コミュニケーション型では会話やレクリエーション機能もあり、要介護者の動きを感知して声かけを行います。一方、セキュリティ型は見守りを行い、転倒や徘徊などの異変を検知して介護者に通知します。これらのロボットは介護スタッフの負担軽減や高齢者の自立支援に役立ちます。また、生活支援ロボットは高齢者とのコミュニケーションに特化し、ADLの維持向上に寄与します。例としてPALROが挙げられます。
市場規模と主要企業
市場規模の推移は増えている?
市場調査によれば、介護ロボット市場は着実に成長しており、2021年度の市場規模は前年度比12.1%増の21億7500万円と推定されています。
コロナ禍の影響により外出自粛が続くことから、在宅向けの簡易トイレや施設向け排泄予測ロボットなどが好調に推移しています。
将来性はある??
市場拡大については、用途によって異なるとされており、特にユーザーニーズを反映させた新製品や新機能を持つ製品が上市されている用途での市場拡大が期待されています。
また、介護ロボットの機能や価格を見直してユーザーのニーズに合った製品を提供することで、市場の普及に向けたステージが一段上がると見られています。
今後も新製品の提案や機能向上により、介護ロボット市場はさらなる成長が期待されるとの見方が示されています。
※参考資料 「介護ロボット市場に関する調査を実施(2022年)」
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3096
導入効果とメリット・デメリット
介護業務の負担軽減
介護ロボットの導入により、介護者の負担が大きく軽減されます。介助や移乗などの動作による身体的な負担がロボットによって代替されるため、介護者の足腰への負担が減ります。
また、見守りセンサーや機能により夜間の見回りが効率的に行われ、睡眠不足や精神的な負担も軽減されます。要介護者がロボットのサポートを受けることで、「気を遣う」心理的な負担も軽減されます。
介護者の負担軽減により、介護現場の効率が向上し、退職者の減少にもつながると期待されています。
心理的負担の抑制
介護ロボットの導入により、利用者さんの精神的な負担が軽減されます。入浴や排せつなどのプライベートな行為で他者に介助を頼むことはストレスを感じることがありますが、
介護ロボットの利用により、気を使わずに済むため、利用者の心理的負担が軽減されます。
また、夜間の見守りセンサーの導入により、巡回訪問が減り、利用者が熟睡できる機会が増えることもあります。
介護ロボットの活用により、利用者の心理的な負担が抑制されることが期待されます。
導入のデメリット
介護ロボットの導入にはいくつかのデメリットがあります。
導入コストの高さ:
介護ロボットの導入には高額なコストがかかります。購入費や維持費、メンテナンス費用が必要であり、予算の制約により導入が難しい場合もあります。
設置スペースの必要性
一部の介護ロボットは大型で、設置スペースを確保する必要があります。小規模な施設や家庭ではスペースの問題が発生することがあります。
操作方法の学習
介護ロボットを適切に使用するためには、スタッフが操作方法を学習する必要があります。操作方法の習得に時間がかかることやスタッフの負担増につながることがあります。
これらのデメリットを克服するために、介護ロボットの普及と技術の進化が進んでいくことが重要です。
また、近年ではそういったデメリットを少なくするように安価なサービスやITに精通した介護職員を育成する資格なども出てきています。
介護業界が、ロボットの力を借りつつよりよい環境になっていくよう、一人一人が情報を集めていくことがとても大切です。
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