見守り機器のメリットと導入の流れを解説!

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介護施設の管理者やケアマネージャー、介護職員のみなさまは利用者の安全を守るために、日々努力を重ねています。

一方、慢性的な人材不足により利用者の安全を確保していくことに不安を感じる場面もあるかと思います。

その際、見守り機器は介護事故の予防や業務負担軽減等を実現できる1つのツールとなる可能性があります。

この記事では、人的なリソースだけに依存せず、利用者の安全を守り高齢者の生活を支えるための新たなアプローチとして見守り機器のメリットと導入の大まかな流れを解説します。

そもそもどんな介護事故が多いの?



介護事故の多くは、転倒や誤薬、皮膚トラブルなどの身体的な事故が主要な要因となっています。

出典:https://www.city.kanoya.lg.jp/documents/1490/r2jikoshuukei.pdf

鹿屋市の「令和2年度介護事故報告集計結果について」



上記の調査によると介護施設における事故の内訳は、転倒が55%を占めています
また、誤薬や外傷なども一定の割合で報告されています。

転倒の主な原因は、立ち上がろうとしたときの転倒や、着替えようとしたときのバランスが崩れてしまった、等スタッフが介助していた場合ではなく、何らかの見守りができていなかった場面に該当すると思われます。

そして、高齢者の転倒は骨折や外傷を引き起こし、入院や手術のリスクを増加させることにもつながってしまいます。
こういった事故は未然に防いでいく事が非常に重要となります。

見守り機器とは?



見守り機器は、介護が必要な人々の安全をサポートするための電子機器やセンサーのことを指します。これらの機器は、センサーやカメラなどを搭載しており、ご利用者の状態をモニタリングし情報を共有できるものが多いです。

見守り機器には、以下のようなものがあります。

  • センサー型:利用者の動きや位置を検知するセンサーを利用する
  • カメラ型:利用者の様子をカメラで撮影する
  • バイタルセンサー型:心拍数や呼吸数などのバイタルサインを測定する

見守り機器のメリット




介護現場ではこれらの見守り機器を適切に用いることで、なかなか見守りの目が行届かない際に非常に役立ってくれるため、転倒による事故等にも有効です。

以下に、見守り機器のメリットを具体的に挙げたいと思います。

事故が起きた時にすぐ発見できる


見守り機器は、事故が起きた時の転倒や離床をすぐに発見できます。普段とは違う行動を素早く捉え、早急な対応を行うなど適切な対応をとることができます。

訪室の頻度を下げる


見守り機器の利用により、訪室の頻度を下げることができるでしょう。

見守り機器が利用者の安否を確認できるので、介護職員が数時間置きに確認していた業務を少なくできた例もあります。

データ収集と分析により尊厳を持ったケアにできる


見守り機器は、利用者の行動やバイタルサインをデータとして収集・分析することで、利用者の状態をより深く理解し、尊厳を持ったケアにつなげることができます。

例えば、利用者が夜中によく起きていることがわかれば、介護職員は、利用者の睡眠不足の原因を探り、改善策を検討することができます。

見守り機器によって収集されるデータは、利用者の活動、健康状態、生活パターンなどを客観的に把握する手段となります。
このデータを分析することで、より適切なケアプランを策定し、利用者の尊厳を守りつつ質の高いケアを提供していくことが推奨されます。

見守り機器の導入の流れ




ここまでで、介護事故にはどのようなものがあるのか、また見守り機器のメリットを中心にご紹介をしました。実際に施設に導入していたい、という方にとってどのような流れで検討していけばよいのかを説明します。

課題の洗い出し


施設内での事故や健康管理の課題を洗い出すために、利用者の行動や生活パターンを観察し、問題点を特定します。

例えば、夜間に頻繁に起きる転倒事故や寝たきりのリスクなどが課題として浮かび上がる可能性があります。


機器の選定

洗い出した課題に対応するために、適切な見守り機器を選定します。

見守り機器には様々な種類がありますので、センサーやカメラなどのうち、どれが施設にとってメリットになるのか、また利用者に違和感なく受け入れられるか等も検討のポイントになるでしょう。

導入

選定した機器を施設内に導入します。
設置場所やセンサーの調整、利用者への説明などが含まれます。

利用者とのコミュニケーションを大切にし、導入の過程での理解と協力を得ることがスムーズな導入のポイントです。

機器をうまく使いこなしましょう


これまで見てきたように、高齢者の安全と自立を支援するためには、事前に課題を明確にし、その課題に合わせた機器を選定して導入することが重要です。

そうすることで身の回りの生活環境が安全で快適なものとなり、尊厳を保ったケアが実現します。


今後も最新のテクノロジーは次々と現れると思われますが、うまく活用をすることで介護事故の予防だけでなく、職員の業務負担改善や利用者のQOL(生活の質)向上になりうるでしょう。

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