転職
投稿日:2024/04/25
更新日:2024/10/14
介護士として転職が多いときの理由は何と書く?志望動機のコツや書き方、例文を解説
目次
介護業界への転職を考えているものの、「転職回数が多いことを面接で聞かれたらどうしよう」と不安に感じている方は意外と多くいます。
転職回数が多い介護士は、転職が不利になってしまうのでしょうか?
本記事では、転職回数が多い方が介護士への転職を目指す際の志望動機の書き方や、ポイント、注意点、例文について解説します。
転職の回数が多いと採用に影響する?
転職を考えているものの、転職回数が多いことを気にされている介護士は少なくありません。
5回以上の転職回数がある方は、「転職回数が多い」と言えます。
「転職回数が多いことで、採用が不利になるのではないか」と不安に感じている方も多いことでしょう。
しかし、転職回数が多いことには介護士それぞれの理由があります。介護士が前職を離職し、転職を決意した理由として多いのは、以下の5つです。
・職場の人間関係トラブルで精神を病んでしまった
・結婚や妊娠、出産、子育てなどのライフステージの変化があった
・職場の経営理念・運営方針などに不満があった
・将来の昇給や昇格、キャリアアップに限界があると感じた
・他に条件のいい職場・求人を見つけた
特に、「職場の人間関係トラブル」や「ライフステージの変化」等の事情があれば、同一の職場で働き続けることは困難です。
そのため、退職や転職の理由として十分なり得ますし、転職先もこれらの事情については察してくれることでしょう。
転職回数が多いことについては、採用担当者から直接尋ねられることがあります。
その際に、正当な理由・事情の説明や、前向きな回答ができれば、採用面接で不利になるということはほぼありません。
面接や書類で採用者が大切にしていること
介護業界の採用担当者が、面接や書類選考で大切にしていることは、どのような内容でしょうか?
採用担当者は、転職回数の多さよりも、応募者の転職理由や志望動機を重視している傾向にあります。
ここからは、採用担当者が面接や書類選考で大切にしていることや、重視している点を3つご紹介します。
コミュニケーション能力
介護現場では利用者様やご家族の方、スタッフ同士、看護師やケアマネジャーなどの多職種など、多くの人とコミュニケーションを図る職種です。
そのため、「人と話すのが苦手」「コミュニケーションが苦手」という方は、面接時に採用担当者にマイナスイメージを与えてしまいます。
また、転職回数が多いことをうやむやにするより、家族の転勤に伴う引っ越しやライフステージの変化、体調不良など、やむを得ない事情があったことを正直に話すことが非常に大切です。
「正直に話す=コミュニケーション能力がある」と判断され、採用担当者の目に好印象にうつりやすくなります。
面接の受け答えは明るくハキハキと、笑顔で行うことが大切です。
施設や社風とマッチしているか
介護士として転職する方は、それぞれに目標を持って転職活動をしているはずです。
例えば、
・これまで働いたことがない種別形態の職場で働きたい
・取得した介護資格を存分に活かせる職場で働きたい
・介護経験が浅いため、基礎知識を学べる職場で働きたい など
これらの目標と、各介護施設・介護事業所の経営理念・運営理念に記載されている内容が一致していることをアピールすることをオススメします。
逆に、「初心者大歓迎」と記載されている求人に、介護福祉士の有資格者で実務経験が豊富な方が応募すると、ミスマッチになる可能性が高まります。
応募先の介護施設・介護事業所の社風とマッチしている人材であるかどうかを判断するには、事前にインターネットやパンフレットで情報収集することが重要です。
継続して施設にいてくれるか
履歴書を見て、転職回数が5回以上と多い場合、採用担当者は「採用してもまたすぐに辞めるのではないか」と不安に感じてしまいます。
そのため、面接では、長期にわたって応募先で働く意思があることをアピールすることが重要です。
もし仮に、採用した介護士が短期間で辞めてしまうと、教育に割いた時間や研修・資格取得に費やした費用などがすべて無駄になってしまいます。要は、介護施設・介護事業所に一切メリットがないのです。
そのため、転職回数が多い方の志望動機では、「なぜこの職場で長期にわたって働きたいと思ったか」という質問に対して、具体的に説明する必要があります。
また、「数年後、数十年後にはこうなりたい」という将来的な目標も伝えることで、長期間継続して働く意思があることが伝わり評価されやすいでしょう。
志望動機には転職回数をどう活かすべきか
一般的に、5回以上の転職を繰り返していると「転職回数が多い」と判断されます。
そして、転職回数が多いことで、「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまい、不採用になる可能性が高くなると考える方も多いです。
しかし、転職回数の多さを活かした志望動機を作成することも可能です。
転職回数が多いからこその利点や、転職回数が少ない方にはない魅力もあります。
ここからは、転職回数の多さを活かした志望動機の書き方を3つご紹介します。
長期的な視点があることを伝える
まずは、これまで転職活動を繰り返してきたことに対する一貫性のある理由を持つことが重要です。
例えば、
・さまざまな種別形態の職場での業務を経験してキャリアを積んでみたかったから
・自分自身のスキルを高めるため、さまざまな介護度の利用者様と接したかったから
・転職をすることで、自分自身の職業経験を豊かにしたかったから など
そして、これらの理由を伝えてから、「現在は長期的に働ける職場を探している」という意思を伝えることが大切です。
これまで転職活動を繰り返してきた理由と、現在長く働ける職場を探している理由に一貫性や統一性があれば、長期的に働く意思があると判断され積極的にサポートしてくれる可能性もあります。
大切なのは、意味もなく衝動的かつ無計画に転職活動を繰り返してきたということを採用担当者に感じさせないよう、自身の思いをしっかり説明をすることです。
経験を踏まえて介護職員として活躍できることを伝える
転職回数が多い方には、「幅広い種別形態の職場での実務経験が豊富」という利点・魅力があります。
そのため、転職回数が多いだけで一概に、転職活動が不利になるということはありません。
自分自身が過去にどのような業務内容を経験してきたか、また、さまざまな職場での業務を通じて学んだことなどをしっかり説明することが大切です。
そして、これまでの経験を踏まえて、応募先でどのように活躍することができるか、具体的なイメージが持てるような目標を伝えましょう。
転職がポジティブで前向きであったことを伝える
前職の退職理由がネガティブなものであればあるほど、採用担当者には「ネガティブな人」「暗い考え方をする人」と思われてしまいます。
できる限り、「人間関係の問題で退職した」「夜勤や残業による過労の体調不良で退職した」「給料が低くて退職した」などの退職理由をそのまま伝えてしまうとマイナス評価を受けてしまうので、避けましょう。
例えば、
・「新しい分野での仕事内容にチャレンジしたいと思ったから」
・「応募先の経営理念・運営方針に魅力を感じたから」
・「一人ひとりの利用者様に向き合い、丁寧な対応ができると思ったから」
・「新しい環境で心機一転、スキルアップを目指したいと思ったから」 など
ポジティブ・前向きと捉えられる志望動機を伝えることで、採用担当者への印象が一気に上がります。
ネガティブな退職理由でも、ポジティブな内容に言い換えることがコツです。
「人間関係のトラブル」が退職理由でも、「心機一転、オープニングスタッフとして新規介護事業で働きたいと思ったから」と言い換えていきましょう。
志望動機の例文
転職回数が多い方の志望動機は、「介護業界内で転職する方」と「別業界から介護業界に転職する方」で、それぞれ記載内容が異なります。
また、応募者が過去に経験してきた業務内容や得てきたスキルによって、志望動機の「アピールポイント」が変わってくるでしょう。
ここからは、「介護業界内で転職する方」と「別業界から介護業界に転職する方」ごとにそれぞれの志望動機の例文と伝え方のコツをご紹介します。
異なる施設形態をいくつか経験しているパターン
さまざまな種別形態の介護施設・介護事業所での介護現場の業務をいくつか経験してきたケースの方が記載する志望動機の一例です。
応募先の介護施設・介護事業所の特徴をよく理解していることと、前向きな理由で転職を考えていること、そして自分がどのように貢献できるかをアピールするようにしましょう。
私は大学卒業後から5年間、従来型の特別養護老人ホームに勤めておりました。 介護の基礎知識やチームワークの基礎を学ぶことはできましたが、利用者様のケアが流れ作業になっていることに悩むようになりました。 その後、デイサービスやグループホーム、小規模多機能型居宅介護事業所へ転職し、それぞれの介護事業所の特色や業務内容を学ぶことができました。 貴施設では、余裕のある人員配置数で、利用者様お一人おひとりの意思を尊重した個別ケアを尊重している面に魅力を感じました。 貴施設では、これまでの介護経験を活かした利用者様への個別ケアを提供するとともに、介護リーダーや介護主任へのスキルアップを目指したいと考えております。 |
他業種からの介護を初めて経験するパターン
介護業界以外の別業界・別業種から未経験や無資格で介護業界に転職する方も少なくありません。
他業種から初めて介護業界に転職する方で、なおかつ転職回数が多い方の志望動機の一例をご紹介します。
別業種から介護業界を選んだ理由や、介護業界での成長意欲が覗える志望動機を書くことが重要です。
私はこれまで、飲食業での調理業務全般や接客、営業職として、さまざまな業界での業務を経験してきました。 近居の祖母が認知症になったことがきっかけで、高齢化や認知症ケアについて考える機会が増え、介護の仕事に就きたいと考えるようになりました。 介護の仕事は未経験ですが、飲食業で身につけたチームワークや、接客業・営業職で身につけたコミュニケーション能力を活かしたいと考えています。 数ある介護施設の中でも、貴施設は未経験者や無資格者への教育や資格取得支援に力を入れているとのことだったので、志望させていただきました。 早期のスキル習得やキャリアアップを目指して、精一杯頑張りたいと考えています。 |
面接で転職回数について聞かれたときは何と答える?
面接では、実際に転職回数が多い理由について応募者に尋ねる採用担当者も存在します。
面接を受ける方は、「転職回数が多い理由」を尋ねられる前提で面接対策を行っておくことが重要です。
転職回数が多い理由について尋ねられたときは、必ず「ポジティブに」「前向きな」内容を伝えることを心がけましょう。
例えば、
・「もっと自分の保有資格やスキルを活かせる職場を見つけたかったから」
・「さまざまな種別形態の介護施設・介護事業所での業務を経験したかったから」
・「介護施設に勤務していたが、在宅介護に興味を持ったから」 など
チャレンジ精神が豊富で、常に新しいことを学びたいという意欲があることをアピールできれば、採用担当者に向けて強みとして好印象を与えることができます。
自身の資格やスキルのアピールはもちろんのこと、それ以外にも業務の効率化や改善につなげたといったエピソードがあるとより説得力が増すでしょう。
別業種から介護業界に初めて転職する方は、介護業界に興味を持った理由や応募先の事業所で役立ちそうな経験・エピソードを盛り込んだうえで、自分自身の目標やキャリアプランを伝えると良いでしょう。
なるべく転職回数を抑えるための施設選びのポイント
転職回数を今以上に増やさないためにも、自分に合った転職先を選ぶことが重要です。
転職先に求める条件は人によってさまざまですが、自分自身がどうしても譲れない条件をメモに書くなどし、まとめておくことが大切です。
ここからは、なるべく転職回数を抑えられるよう、自分自身に合った転職先を選ぶために重視するべきポイントを3つご紹介します。
給与・労働条件
転職先への希望条件として、「給与」や「労働条件」を重視する方が多い傾向にあります。やはり、給与は多いに越したことはありません。
しかし、給与が多い分、「月の夜勤日数が多い」「毎日のように残業がある」など、落とし穴がある可能性があります。
複数の求人や施設の方針を比較し、極端に高すぎず、かつ希望条件に沿う給与の求人を選びましょう。
また、数ある求人票の給与を確認する際に、絶対確認を欠かしてはいけないのが勤務日数や勤務時間、残業の有無などの労働条件です。
勤務日数や勤務時間が多すぎないか、複数の求人を見て比較しましょう。
採用後も、求人に記載されていた通りの給与や労働条件であるか、実際の状況を確かめることが大切です。
通勤時間
通勤時間は、転職先選びで重要なポイントです。
介護士は日勤・夜勤・早出・遅出などの不規則勤務をこなすことが多いため、体力がなかったり通勤時間が長いと、通勤だけでも疲れてしまいます。
自転車や自動車、バイクなど、自分自身が希望する通勤方法で通勤できる求人を探すことが重要です。
自分の転職回数が多い原因を避けられる条件を明確化する
職場の人間関係トラブルに巻き込まれて退職する介護士が、後を絶ちません。
また、サービス残業が多い、休日出勤が多いなどの労働条件に対する不満で退職・転職を選ぶ介護士も多くいます。
今以上に転職回数を増やさないためにも、自分自身が退職・転職する際に最も多い原因となっていることを把握しておきましょう。
転職前に、職場見学や傾聴ボランティアに積極的に参加するなどし、転職先候補の内情をしっかり確認しておくことが大切です。
まとめ
転職回数が多いからといって、自信を失ったり、ネガティブな気持ちになったりする必要はありません。
いかなる退職理由でも、転職面接ではポジティブな言葉に言い換えて伝えるだけで、採用側からプラス評価を受けることができます。
また本サイトでは、自己prや職務経歴書で何を書いたらいいか分からないと思う方に向けて、関連記事で解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
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