介護施設にもホワイト企業がある?業界の状況や転職時に参考になる優良企業の特徴を解説

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介護の仕事をしている方なら、一度は「介護業界はブラック企業が多い」という話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

転職を考えているものの、ブラック企業を選んでしまったらどうしようと不安な方も多いはずです。

本記事では、介護施設のホワイト企業の見分け方や、気を付けるべきブラック企業の特徴について解説します。介護業界で転職を考えている方は、是非参考にしてください。

介護業界がブラックと言われるワケ


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介護の仕事をしている方なら、一度は「介護業界はブラック企業が多い」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

少子高齢化による「要介護高齢者の増加」と「介護人材の不足」の2つの問題を抱えている介護業界は、ついつい激務になってしまいがちです。


介護士1人当たりが担当する業務量も多く、比例して残業も多くなってしまいます。しかし、そんな介護施設ばかりではありません。

「残業なし」「年間休日120日以上」「福利厚生の充実度が高い」など、働き手のことをしっかり考えているホワイト企業も多くあります。

ここからは、介護業界はブラック企業が多いと言われている理由を3つご紹介します。

業務量が多く残業も比例して増える

現代の日本では、少子高齢化により要介護高齢者が増加する一方で、今後の介護の担い手となる若年世代(10代~20代)が減少し続けています。

そのため、各介護施設・介護事業所では、深刻な人手不足問題を抱えているのです。


人手が不足することで、介護士1人当たりの業務量が増え、勤務時間内で業務が終わらなくなってしまいます

介護職員も働く業務量の多さに比例して残業も増えてしまうため、「ブラック企業」と呼ばれてしまう介護施設・介護事業所が存在するのです。 

身体的な負担がかかる

介護の仕事では、滑りやすい浴室で入浴介助をしたり、限られた空間内でトイレ介助をしたりと、身体的な負担がかかります。


また、1日に数十人近くの利用者様をベッドから車椅子へ、車椅子からベッドへと何度も移乗介助を行うため、腰への負担がかかることが働いている介護士の悩みです。

さらに、人手不足で休みがとりにくいことから、疲れをとることができず、慢性疲労や夜勤による寝不足などに悩む介護士も多くいます。 

給料が大幅に増えることがない

介護士は一般的に、「給料が安い」というイメージを持たれています。

厚生労働省が行った「令和4年度 介護従事者処遇状況等調査結果」によると、正社員介護士の平均給与額は317,540円と報告されています。


しかし、この平均額は、介護士の勤務年数や保有資格、役職などを一切分けずに行った調査の結果です。

そのため、無資格・2~3年程度の経験年数の介護士であれば、月額手取り15万円ほどであることが実情です。

介護業界は年功序列制を導入している企業も多いため、勤務年数に応じて給与が上がる傾向にあります

短期間で昇給を目指すことが難しいため、仕事へのモチベーションが続かず、辞めていく介護士が後を絶ちません。

 
・参照:厚生労働省「令和4年度 介護従事者処遇状況等調査結果」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/

ホワイト企業を見分けるポイントを解説


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介護業界での転職を考えている方に朗報です。

ホワイト企業の特徴を見極め、ホワイト企業を見分けるポイントがいくつかあります。

ここからは、介護業界でホワイト企業かどうかを判断する方法として8つのポイントをご紹介します。

是非、転職活動にお役立てください。

年間休日数が多いかどうか

ホワイト企業は、従業員の年間休日数が多い傾向にあります。年間休日数とは、その名の通り、介護士が年間にとれる休日数のことです。

厚生労働省が行った「令和4年 就労条件総合調査」の結果によると、企業の平均休日数は107日であると報告されています。

介護業界では、年間休日数が「120日以上」あると、「年間休日数が多い」と捉えられ、ホワイト企業である可能性が高まります


・参照:厚生労働省「令和4年 就労条件総合調査 結果の概況」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/22/index.html

令和4年就労条件総合調査 結果の概況 

休みや有休がとりやすい

介護業界の中には人手不足により、希望休や有休が取りづらい雰囲気の職場もあります。

しかし、有給休暇は、労働者が取得する権利のある休暇です。人手不足だからといって、有給休暇をとってはいけないという決まりはありません。


職場見学や口コミなどで「希望休や有休がとりやすいと感じる職場であるかどうか」を必ずチェックするようにしましょう

合わせて残業が少ないかどうかも見ておくと良いでしょう。

離職率が低く定着している

外部からは見えにくい介護施設・介護事業所の離職率ですが、都道府県が公開している「介護サービス情報公表システム」で確認することができます。


「介護サービス情報公表システム」で各介護施設・介護事業所の「施設名」を検索すると、過去1年以内に退職した職員の人数が表示されます

過去1年以内の退職者数が「3~5名以上」であれば、退職者数が多いため、職場に何らかの問題があることが考えられるでしょう。

教育研修の制度がある

介護士は無資格や未経験でも挑戦できる職種です。

そのため、自分自身の介護スキルに自信がない方は特に、教育制度や研修制度、資格取得支援制度などが整っているかを確認することが重要です

介護士が働きやすいホワイト企業では、無資格や未経験の介護士の入社を想定して、さまざまな教育・研修制度を用意しています。

施設環境や業務の効率化が進んでいる

介護士に雑巾やほうきを使ったこまめな清掃を要求したり、手書きの介護記録を作成することを要求したりする介護施設・介護事業所も存在します。

しかし、それでは業務の一つ一つに時間がかかってしまうでしょう。


例えば、

・清掃は外部の業者に依頼し、必要な箇所のみ介護士が清掃を行う。

・介護ソフトを導入し、手書きよりも効率的に介護記録の作成を行う。

・見守りカメラやセンサーマットなどを導入し、利用者様の見守りを行う。 など


効率的に業務を進められている介護施設・介護事業所は、施設内が常に清潔です。

それは、数ある業務をこなしながらでも施設内の清掃を効率的かつ的確に行うことができている証でもあります。

施設見学を行う際は、介護施設の清潔感や介護士同士の人間関係、コミュニケーションの図り方など、細かな部分まで確認することをオススメします。 

厚生労働省認定マークを取得し掲げている

ホワイト企業を見分ける1つの指標として、厚生労働省はさまざまな認定制度を実施しています。

特に、以下の「厚生労働省認定マーク」を取得し、掲げて運営している介護施設・介護事業所はホワイト企業である可能性がかなり高いです。

 
・ユースエール認定制度

・くるみんマーク

 
ユースエール認定制度は、若年世代の採用や教育に積極的な優良企業に認定される認定制度です。

この認定制度に認定されると、若葉と赤い丸で若者を活力としたイメージのデザインマークを掲げることができます。ユースエール認定制度の認定要件は、以下の通りです。

・離職者が20%以下であること

・月平均所定時間外労働が20時間以下であること

・有給取得率が70%以上であること

・過去3年以内に新卒者の採用内定取消を行っていないこと


一方で、くるみん認定は、従業員の子育てサポートに力を入れている優良企業に認定される認定制度です。

くるみんマークには通常のくるみんマークと、プラチナくるみん、トライくるみんの3種類のマークがあります。それぞれ認定基準が異なるため、くるみんマークのランクや認定基準が気になる方は、是非厚生労働省のサイトで調べてみてください。

くるみん認定の認定要件は、以下の通りです。

・育児休暇の取得率が75%以上であり、厚生労働省のウェブサイトで公表していること

・3歳から小学校就学前の子どもがいる介護士に対して時短勤務を導入していること


上記を満たしているので、安心して働ける職場の一つとして条件に加えてみるのはいかがでしょうか。

口コミがいい

Googleの口コミ以外にも、介護業界専門の口コミサイトが多数掲載されています。

また、友人や知人などに介護の仕事をしている方がいるなら、その方から気になっている職場の実情・現状を聞くのもオススメです。

ホワイト企業は、どのサイトにも一貫していい口コミが掲載されていることが特徴です。1つの口コミサイトを見るのではなく、複数のサイトを比較するようにしましょう。

求人情報に細かい雇用条件が書かれている

ホワイト企業の求人情報には、雇用形態ごとの給与や手当、勤務時間・残業時間など、細かい労働情報が記載されています

逆に、ブラック企業の求人情報は大雑把な内容しか書かれておらず、中には「仕事内容」が何も書かれていない求人も存在します。

入社後とのギャップに驚くことがないよう、細かい雇用条件が書かれている求人に応募することが重要です。

ブラックな職場の特徴を見つけたら気を付ける


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ホワイト企業の求人を探す中で、必ずと言っていいほど遭遇するのが、ブラック企業の求人です。

ここからは、ブラックな職場の特徴を2つご紹介します。見つけたら誤って応募してしまわないよう、注意してください。

相場より給料が低く求人をいつも出している

ブラック企業の最大の特徴は、年中ずっと常に同じ内容の求人情報が掲載されていることです。

新しい人材を採用しても、企業側に何かしらの問題があることで早期離職されてしまうため、常に人手不足の状況です


そのため、掲載期間を設けずにずっと同じ情報の求人を出し続けています。

また、そういった求人情報に限って、相場より給料が低いなどの問題点が見えていることが多いです。内容が一切更新されていない、常に出ている求人は避けるようにしましょう。 

雇用契約が不明確

勤務時間や給料は記載されているにもかかわらず、正社員なのかパート・アルバイトなのか、はたまた契約社員なのか、雇用形態が不明の求人もあります。

また、残業の有無や年間休日数などの細かい情報が空白になっていることも。都合のいい条件だけ掲示し、実際はとんでもない雇用契約を要求してくる可能性があるため、かなりの注意が必要です

ホワイト企業に転職するためには?


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介護業界での転職を検討している方が、ホワイト企業に転職するためには、実際にどのような行動をとればいいのでしょうか。

ここからは、介護業界のホワイト企業をスムーズに見つけるコツを3つご紹介します。転職活動を行う際に、是非参考にしてみてください。

自分に合った施設の雇用条件を探す

「夜勤なし、日勤のみで働きたい」「自宅から自転車で通える職場がいい」など、求職者にもさまざまな希望条件があります。

自分自身の希望条件の中でも絶対に譲れない希望条件を3つ程度に絞り、妥協することなくその希望条件に合った求人を探すことが重要です


自分に合ったホワイト企業に入社するためには、妥協しないことが大切です。

「日勤のみ希望だったけど、この給与額なら夜勤に入ってもいいか」などと妥協してしまうと、優良なホワイト企業には巡り会えません。

少し時間がかかっても、施設見学や担当者への質問を重ね、自分自身の希望に合った条件や企業に求める事を明確にしてから職場を探すようにしましょう。

資格を取得して専門性を高める

せっかくホワイト企業の求人票に巡り会えても、企業側が即戦力として活躍できる「有資格者」や「介護業務経験者」を募集している場合もあります。

倍率の高いホワイト企業に採用されるためには、まずは自分自身のスキルを高めることが重要です。


介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士など、介護業界には段階的にスキルアップが目指せる資格がいくつも用意されています

まずは介護職員初任者研修から始め、介護資格の中で唯一の国家資格である介護福祉士の取得を目指すことがオススメです。

介護職員初任者研修修了後、「御社で介護福祉士の資格を取得したいです」という意思を伝えることで、介護福祉士を有していなくても採用率が上がります。

転職サイトやエージェントを活用する

初めての転職で、ホワイト企業を見極められる自信がないという方は、転職サイトやエージェントを利用することがオススメです。

介護業界専門の転職エージェントでは、専任のアドバイザーが求職者のスキルや希望条件に合った求人を紹介してくれます。


中には、一般公開されていない非公開求人を紹介してくれることもありますので問い合わせしてみることで今まで見えてこなかったいい会社に巡り合えることもあります。

他にも、履歴書添削や面接対策、面接への同行などの手厚いサポートを行っているため、転職初心者の方でも相談ができて安心です。

転職のプロが最も評判や口コミの良いホワイト企業の求人を紹介してくれるため、1人での転職活動が不安な方は問い合わせてみるなどの対応をしてみてください。

まとめ


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介護業界は少子高齢化の影響を受け、「要介護高齢者の増加」と「介護人材の不足」の

2つの問題に直面しています。


そのため、人手不足である介護施設・介護事業所が多い傾向にあり、介護士1人当たりの業務量が多い、残業が多いなどの問題を抱えています。

介護業界にブラック企業が多いと言われているのは、そういった理由があるからです。


しかし、近年では介護士が働きやすいよう、職場環境の改善に力を入れている介護施設・介護事業所が増えてきています。

「年間休日120日以上」「夜勤なし・日勤のみ」「短時間勤務可」など、さまざまな働き方ができることは介護業界の最大の魅力です。

介護業界での転職を考えている方はぜひ、ホワイト企業とブラック企業、それぞれの特徴を理解し、ホワイト企業へ転職してくださいね。

この記事の著者

派遣のキャリアマルシェ_編集部

介護業界への転職・派遣に関する記事を制作・配信している編集部です。20年以上の介護施設運営歴のある弊社より、介護事業所で働く皆さんに役立つ情報を発信しています。

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