転職
投稿日:2024/04/10
更新日:2024/10/14
介護業界へ40代で転職は可能?仕事内容や未経験からのキャリアについて解説
目次
40代で介護業界へ転職するのは難しいのだろうか?と、転職を検討しているものの不安に苛まれている人も多いのではないでしょうか。
一般的に違う職種から転職するのはハードルが高い場合が多いですが、介護業界は40代でも転職しやすく、経験を積み資格を取ることでキャリアアップを目指せる業界です。
本記事では、40代で介護の仕事へ転職を考えている人に向けてメリットとデメリットを解説しています。
「転職に失敗したらどうしよう」「収入はどう変わるの?」などの悩みを持っている人や介護の仕事を検討している人は、ぜひ記事内容をご確認ください。
40代で介護業界への転職は可能?
介護業界への転職がおすすめの理由を3つのポイントにて説明します。
・人手不足でひっ迫しているのでアリ!
・今までの経験を活かしやすい
・研修や教育に力を入れている
人手不足でひっ迫しているのでアリ!
介護業界は慢性的な人手不足に見舞われているため、あらゆる世代の転職希望者を歓迎してくれます。
現状は、介護業界を志す人が比較的少ない上に、離職率は低いとは言い難く、人員はジリ貧の状況であることが特徴です。
慢性的な人手不足が背景にあるため、採用の現場では応募者が持つ能力を見定めて、活躍できるポジションを検討してくれます。
40代で未経験だったとしても、熱意と今までの経験があれば、活躍の場が与えられていく可能性は高いです。
今までの経験を活かしやすい
介護の仕事は、介護職としてのスキルのほかにコミュニケーション能力が高い人も向いています。
介護職のスキルが高くても、コミュニケーションスキルが低ければ、介護の現場では活躍できません。
したがって、介護職のスキルがない業界未経験の人でも、コミュニケーション能力があれば十分に活躍できます。
中高年の介護転職では、他の業種からの転職であってもいままで培ってきた経験が大いに役立つでしょう。
相手の立場で物事を考えることができれば、やがては貴重な戦力として現場で活躍できるようになります。
研修や教育に力を入れている
介護施設、事業所の多くは未経験の人も安心して働けるように、教育体制や研修制度を充実させています。
「見て覚える」「習うより慣れろ」といった教育方針を採用している事業所はほぼ無いと考えて良いでしょう。
充実した教育制度のもと、新人に対して一から介護の知識や介護技術を教えてくれるので未経験であっても心配する必要はありません。
着実に介護の仕事に慣れていけば、国家資格の介護福祉士を目指すこともできます。
介護士としての仕事内容をチェック
介護の仕事には、施設で働く施設介護と、利用者の自宅を訪問して介護する訪問介護の2つがあります。
それぞれの働き方について、詳細を説明します。
施設介護の働き方
施設介護には、利用者が入所する入所施設と通いの通所施設があります。
主な入所施設の例として、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、有料老人ホーム、グループホームがあります。
通所施設で提供される介護サービスは、デイケアやデイサービスなどです。施設によって身体介護やリハビリに注力している、またはレクリエーションが多いなどそれぞれに特色があります。
入所施設では基本的に夜間の勤務があります。施設によって日勤と夜勤の二交代制、日勤・遅番・夜勤の三交代制などさまざまです。
24時間体制の施設では、週休2日制が多く、休日はシフト制です。
通所施設の場合、基本的に日勤のみで土日祝日は休みとしている施設が大半を占めます。定期的な休みやまとまったプライベートな時間を大切にしている人向けです。
ただし、ショートステイが併設されている場合は夜勤が必要になる場合もあるため、注意しましょう。夜勤のない働き方を希望している場合は日中のみサービスを提供している施設を選ぶとよいでしょう。
在宅介護の働き方
訪問介護では、基本的に1人で利用者の自宅へ訪問して身体介護や生活援助をおこないます。
介護職員が一人で自宅へ訪問し、高齢者の身体介護や生活援助、退院時の移動サポートをおこなうサービスです。
訪問介護員として携わることができる内容は細かく決められており、必要以上のサポートはできない決まりが定められています。
基本は日勤のみで土日祝日は休みです。通勤の必要がなく、時間も短時間で終わるため、パートとして働きたい人にピッタリの職種です。
注意点として、訪問介護の場合は介護職員初任者研修以上の資格が必要です。未経験から始めるのは難しい可能性があります。
基本的な仕事
介護スタッフの基本的な仕事は大きく「身体介護」「生活援助」の2つになります。
身体介護は食事や入浴、排泄の介助といった、利用者の身体に触れてケアを行う業務全般を指します。無資格であっても、有資格者の指導があれば施設内(施設介護)での基本的な身体介護を行えます。
生活援助は掃除や洗濯、調理、ベッドメイキングなど日常生活をサポートする業務を言います。一般的な家事の延長と考えると負担を感じにくいでしょう。
施設の形態や提供しているサービス、利用者の要介護度によってスタッフの働き方や求められるスキルの傾向、向いている人も変わってきます。多様な働き方から選択できるので、自分のライフスタイルに合った職場を見つけられます。
それぞれの施設の違いを知った上で、自分の希望とも合わせて比較し転職先を探すと良いでしょう。
介護士へ転職するメリット
介護士へ転職するメリットを4点、紹介します。
・今後も成長業界であること
・人生経験を活かすことができる
・キャリアアップも目指すことができる
・将来役に立つ介護のスキルを学べる
今後も成長業界であること
介護業界は多くの人々の生活に欠かせない仕事です。景気の影響を受けにくく安定して働けるメリットがあります。
2025年には1947年から1949年までの間に生まれた団塊の世代が75歳以上を迎えるため、要介護者の人数が増えることが予想されています。
どうしても日本全体として少子高齢化が進む我が国では、介護のニーズも高く、将来性が高いことは間違いありません。
需要が高く雇用が安定しているため、手に職をつけたい40代にはうってつけです。
人生経験を活かすことができる
介護職は利用者の介護のみならず、家事業務や関係者への連絡、事務作業など仕事の幅は案外広いです。
人生経験を多く積んできた40代では、何かしらの業務にマッチする可能性が高く、当然転職の成功する確率も高くなるでしょう。
例えば調理洗濯、掃除などを行なう生活援助では、家庭での家事の経験などが活かせます。前職が事務であれば、書類整理や資料作成のスキルが活かせます。イベントを企画した経験があれば、レクリエーションなどの業務に活かせるでしょう。また、デイサービスなどの通所施設などでは車の運転ができると送迎の業務で重宝されるでしょう。
その他、接客のスキルがある人は、利用者とのコミュニケーションもスムーズです。利用者の立場やニーズを理解して寄り添った声をかけることができれば適切なケアにつなげていけるでしょう。
「ありがとう」と言われることの多い介護職にやりがいをもって仕事をする人も多いです。
若い世代にはない豊富な社会経験は強みとしてアピールできます。転職の際には、自分のスキルと新しい職場で求められることが合わせられるか、よく調べてみましょう。
キャリアアップも目指すことができる
介護業界なら40代未経験からの転職でもキャリアアップが可能です。
資格取得と現場での経験を積めば、リーダーやケアマネージャーを目指せます。
介護業界では、ほかの業界で働いていた人が転職後に経験を積んで管理者になるケースはよくあります。
資格や経験があれば年齢を問わずにキャリアアップできる魅力的な仕事です。
将来役に立つ介護のスキルを学べる
40代からの転職の場合、10年、20年、長ければ定年まで介護の仕事を続けることを考えている人も多いでしょう。
介護業界での経験は自分の家族を介護する面でも役立ちます。40代以上で両親の介護問題に直面する人は多いです。
実際に両親の介護をきっかけに介護の仕事を始めた人もいるほどです。
自分のために始めた介護の仕事や介護施設のノウハウが思わぬ所で役立つ可能性は十分にあります。
実利以外のメリットも得られるのは、他の仕事に比べ介護の仕事ならではといっても良いでしょう。
デメリットもあります
介護業界へ転職するにあたって想定されるデメリットは次の3点です。
・身体的な負担が付きまとう
・専門的知識など覚えることが多い
・上司が自分より若いということも…
身体的な負担が付きまとう
介護の仕事では、自分で動けない利用者を支えるために、それなりの体力が必要です。
身体介助では前かがみになることも多く、慣れないうちは無理な姿勢で力任せに作業してしまい、腰や膝に負担がかかることも多いです。
悪くすると腰痛になり、介助中に痛みを感じる可能性もあります。
また、訪問介護をする際は移動先まで車を使ったり、施設での入浴介助では車椅子を使用されている方であれば移乗が必要になるなど、体力的に難しく感じる場面もあります。
しかし、現在でもリフトやセンサー、介護ロボットなどの導入で状況は改善されつつあり、将来的にはより負担の少ない環境になっていく可能性も高いです。
とはいえ、すべての施設に導入されているわけではないので、身体的な負担を軽減するために、介助の方法を十分に習得しましょう。介護技術を習得すると小さな力で介助できるようになります。
専門的知識など覚えることが多い
介護の仕事は未経験から挑戦できますが、覚えなければいけないことは多いです。
資格取得のための勉強もさることながら、日々の介護現場でのルールなど、専門的な内容を覚えるのに苦戦を強いられるかもしれません。
人の体を支えて介護する仕事なので、当然といえば当然ですが、聞くのと実際に取り組むのとでは大違いです。
分からないことがあれば先輩職員や周囲のスタッフへ積極的に質問することが、知識や介護技術を高めていくコツです。
未経験の転職では、最初のうちは大変ということだけしっかりと認識しておきましょう。
上司が自分より若いということも…
介護の仕事は、幅広い世代の人が活躍できます。したがって、40代で転職する人もいれば、若い頃から介護の仕事に従事して、早々に管理者になっている人もいます。
年功序列型の組織に比べると、20代は少ないですが30代で施設長やサービス提供責任者に若い人がなるケースはあるのも事実です。
仕事の現場で年下から指図されるのが嫌だ、という人はあまりいないと思いますが、若い人が上司になる可能性は一応認識しておいたほうが良いでしょう。年齢・年代に関係なく、柔軟に対応し、良好な人間関係を構築していくことが大切です。
40代介護士の給与やキャリアプラン
介護職の給与の額は地域や施設にもよりますが、基本的には介護食としての経験と資格の有無に左右されます。
40代から介護士になった場合のキャリアプランはどのようなものでしょうか。平均給与とあわせて紹介します。
介護業界40代における給料は?
厚生労働省による令和4年度の介護従事者処遇状況等調査結果から、男女別平均給与を一覧表にまとめました。
年齢と性別 | 平均給与(月給・常勤の者) |
40代男性 | 359,180円(平均勤続年数10.2年) |
40代女性 | 318,630円(平均勤続年数9.5年) |
男性と女性で多少の差はありますが、介護職員の平均給与は概ね31万円〜35万円程度です。平均給与は勤続年数が長く、給与が高い人も含まれています。
施設や地域によっても異なりますが、40代で介護職へ未経験で転職した場合、手当となる資格などが少ない分、もらえる給与は平均に満たない可能性が高いです。
とはいえ、近年では介護職員の給料の改善も進められており、これからの介護職の給与のアップも期待されています。もちろん、介護の資格取得に伴い手当が支給される場合もあるので、自ら給与アップを目指すこともできます。
継続して勤務することや自身のスキルアップや資格取得をする度に、年収も平均もしくはそれ以上になっていくでしょう。
キャリアアップは一歩ずつ
介護業界で考えられるキャリアの道は、主に次の3段階です。
・管理職や施設長への道
・介護福祉士になる
・介護福祉士からケアマネージャーへ
介護業界では資格支援制度を設けている場合が多く、無資格からスタートしても介護福祉士など専門的な知識とスキルを高めるキャリアパスが存在しています。
まずはスタート資格と言われる介護職員初任者研修を通して、介護についての関連情報や基礎知識を身に着けましょう。転職前に資格を取得していると、選択肢が広がったり、すぐに活躍できる人材として転職に有利になったりする場合もあります。
そして次のステップとしては介護福祉士になることを目標としてみるのはいかがでしょうか。最短3年で目指せます。
ただし、介護福祉士になるには受験資格として実務者研修の取得が必須になり、この資格により介護士としての専門性や実践的な知識が増え、できる仕事の幅も広がります。
この段階で訪問介護事業所などのサービス提供責任者になる条件を満たすことができ、管理職へ就き運営に携わるための重要なステップになるでしょう。
経験を活かしながら3年の実務経験を積むことで、介護福祉士国家資格を受けることができます。
さらに他の資格として挙げられる中で、ケアマネージャーへの道はやや難関です。実務経験は最低5年必要とされ、介護支援専門員実務研修受講試験をクリアし、介護支援専門員実務研修過程を修了しなければいけません。
介護福祉士の取得をし、50代になる直前くらいに取得するイメージです。
ケアマネージャーになれたら、他の施設での職場や求人にも正社員として引っ張りだこになるでしょう。
介護福祉士やケアマネジャーなどの資格取得は簡単ではなく、道のりは遠いですが、40代からの挑戦として取り組みがいのあるキャリアアップではないでしょうか。
資格支援制度を設けている施設の場合、資格取得に関わる費用の一部を負担してくれたり、シフトの日程を調整してくれたりすることもあります。
どのような資格を目指し、どのような仕事に関わりたいのかしっかり考えておきましょう。
まとめ
介護業界では、現在、団塊の世代の高齢化・高齢者の増加などによって慢性的に人手が不足しているという事情があります。そのため、募集も非常に多く40代未経験の転職でも歓迎してくれる職業と言えます。
介護スキルがない未経験者でも、人とコミュニケーションを上手く取れる人は、活躍の場を得られるでしょう。教育・研修制度も整っているところが多く、未経験からでも成功しやすい環境であると言えます。
キャリアアップのルートも決められていますので、やる気がある人は管理職を目指すことも可能です。
介護職は施設やサービスによって日勤のみや夜勤専従で働けたり、正社員以外にも派遣という働き方ができたりと様々な選択肢があります。仕事と家庭の両立のために、自分が重視しているものやライフスタイルにあった職場を探しましょう。
介護業界に興味はあるものの、どうせだめだろうと思っている人は、これからどんどん需要の増えていく介護分野で自分に合った企業を選び、ぜひチャレンジしてみてください。
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