転職
投稿日:2024/05/15
更新日:2024/10/14
介護施設には転職前に見学すべき?施設見学の目的やメリット、服装やマナーなどのチェックポイントを解説
目次
「介護施設への転職が決まったけど、見学するべきなのかな?」と悩んでいる方がいるかもしれません。
結論を先に言うと、介護施設の転職前には見学をすべきです。
同じ業界であっても、施設により介護方針や対応方法は異なります。 転職してから「この施設を選ばなければよかった」と後悔しないためにも、事前に見学しましょう。
今回は、転職前に介護施設を見学する目的やメリット、適切な服装、マナーを解説します。
この記事を最後まで読めば、介護施設への転職で失敗するリスクを下げられるはずです。
施設見学を就職前にする目的
介護施設見学を就職前にする目的は、就職後のイメージのギャップを少なくすることです。
同じ介護業界でも、施設により業務内容や求められる役割は異なります。
事前見学をしないと、「自分が想像していた介護ではない」「こんなに業務負担が大きいと思わなかった」とギャップを感じてしまうかもしれません。
自分がイメージする介護を実現するためにも、就職前に施設見学することをおすすめします。
転職前に施設見学するメリット
ここからは、転職前に施設見学するメリットをお伝えします。
・施設の雰囲気や働き方を知る
・どのような介護方針か分かりやすい
・転職前のイメージとギャップが無いか確かめられる
・施設での立ち位置や役割が分かる
それでは、1つずつ見ていきましょう。
施設の雰囲気や働き方を知る
施設の雰囲気や働き方を知ることは、事前見学の大きなメリットです。施設のホームページや求人票の情報だけでは、施設の雰囲気は分かりません。
実際に、自分の目でどんな施設かを確かめることで、今後の働き方を詳細にイメージできるでしょう。
万が一、施設の雰囲気が自分に合っていない場合は、応募せずに辞退できます。
転職後にやめるのは、精神的な負担が大きくなりやすいため、転職前に見極めることは重要です。
どのような介護方針か分かりやすい
転職前に施設見学することで、どのような介護方針か分かりやすいです。あなたが理想とする介護はどのようなものでしょうか?
・利用者やその家族の想いに寄り添いたい
・利用者がストレスを抱えないよう楽しい生活をサポートしたい
・残存機能を活かしながら本人の望む生活に近づけたい
このように、理想の介護は人によりさまざまです。
施設見学前に、自分の理想とする介護像を定めておくと、施設の介護方針とマッチしているかが明確になるでしょう。また、介護施設で行われるレクリエーションは、職員主体で考えられています。
・体操や運動など身体を使ったもの
・クイズや脳トレなど頭を使ったもの
・音楽や歌、楽器演奏をメインとしたもの
・手芸や工芸など手先を使ったもの
どのようなレクリエーションを、どのような配分で行なっているか確認すると、その施設の介護方針が見えてくるかもしれません。
転職前のイメージとギャップが無いか確かめられる
転職前のイメージとギャップが無いか確かめられることも、事前見学のメリットです。
介護施設への転職では、事前のイメージと実際の仕事内容との間にギャップがあることが多いそうですので、十分に注視しておきましょう。
自分のイメージとのギャップを感じた例を、いくつか紹介します。
①人と接することや身体を動かすことで介護職を選びましたが、実際には書類作成などの事務作業が多かった。
②介護士として働くなかで、看取りを経験しましたが、日に日に弱っていく姿を見るのが辛くなった。
③体力には自信がありましたが、実際の介護現場は、食事介助や入浴介助、排泄介助など予想以上にやるべきことが多く、大変さを実感した。
このようなギャップを感じないためにも、事前見学をしたり、現場にいる職員のリアルな声を聞いたりすることは重要です。
施設での立ち位置や役割が分かる
施設の雰囲気や職員の働き方、労働環境、介護方針などを理解すると、施設での自分の立ち位置や役割が分かります。
特に、職員の利用者に対する働きかけは、今後どのような介護をするべきかイメージしやすいです。
求められる役割や働き方を把握し、転職先で自分のスキルを活かせるかを見極めましょう。
施設見学で見るポイント
続いて、施設見学で見るべきポイントをお伝えします。
何も考えずに見学するのは時間の無駄になってしまうので、しっかりと要点を押さえて見学しましょう。
見るべきポイントは、以下の通りです。
・ご利用者様やご家族さまとのコミュニケーション
・職員の雰囲気や話し方
・職員数がご利用者様に対して少なすぎないか
・介護施設が清潔で衛生的か
1つずつ解説いたします。
ご利用者様やご家族さまとのコミュニケーション
職員が、利用者やその家族とどのようなコミュニケーションを取っているかを確認しましょう。職員が利用者に対し、横柄な態度を取っていたり、乱暴に扱っていたりする施設はおすすめしません。
良い介護を提供している施設は、利用者の表情が生き生きとしています。
笑顔の多い施設は、利用者やその家族の満足度が高く、働きやすい職場だと言えるでしょう。
職員の雰囲気や話し方
利用者やその家族だけではなく、職員同士のコミュニケーションの取り方も見ておきましょう。
見学対応した職員の表情が疲れていたり、無愛想だったりする場合は、人員不足や職場環境に問題があるかもしれません。
また、施設見学に行った際に出迎えてくれた職員が用件を把握していない場合は、職員間のコミュニケーションや伝達がうまくいっていない可能性があります。
このような施設に転職すると、転職後に働きづらさを感じてしまうため注意が必要です。
職員数がご利用者様に対して少なすぎないか
職員数が利用者に対して少なすぎないかも、しっかりと確認しましょう。人員配置が適切でない場合に生じるデメリットは、以下の一覧の通りです。
・サービスの質の低下
・職員の業務負担の増加
・ミスや事故の増加
・職員の定着率の低下
・行政処分の対象
1つずつ見ていきましょう。
サービスの質の低下
職員が不足していると、1人の職員が多くの利用者を同時にケアしなければいけないため、利用者に対するサービスの質が低下します。
サービスの質を担保するためには、適切な人員配置が重要です。
職員の業務負担の増加
職員不足は、職員の業務負担を増加させます。
過重労働を強いられることにより、身体的・精神的ストレスを抱え、体調に影響を及ぼすかもしれません。
ミスや事故の増加
職員が適切に利用者を見守れない場合、ミスや事故が増えるでしょう。
転倒や薬の誤投与をしないためにも、利用者と職員の人数は適切でなければいけません。
職員の定着率の低下
人数不足により職員の負担が大きくなると、定着率も低下します。
離職する職員が増えることで、施設の人手不足がさらに悪化してしまうでしょう。
行政処分の対象
適切な人員配置をしていないと、行政処分の対象になります。
介護施設は法律で定められた人材配置の制度によって、人員基準を満たさなければいけません。
見学時に、明らかな人手不足を感じた場合は、早めに辞退した方が良いでしょう。
介護施設が清潔で衛生的か
介護施設が清潔で衛生的かどうかは、施設見学で環境を確認しておくことで、働いた後に「こんな施設だと思わなかった…」とならないためにも大切です。
衛生的かどうかを見極めるポイントは、以下の通りです。
・共有スペースの清掃状態
・個室やトイレ、浴槽の衛生状態
・食事の衛生管理
・感染症対策
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
共有スペースの清掃状態
廊下やリビング、ホールなどの共有スペースがきちんと清掃されているかを確認します。
床に食べカスは落ちていないか、ドアノブや手すりは清潔かといった状況を見ておきましょう。
また、季節外れの装飾品がないか、時期がすぎたポスターを貼っていないかなども確認すべきポイントです。
個室やトイレ、浴槽の衛生状態
個室やトイレ、浴槽の衛生状態を確認しましょう。
ベット周りはや床は清潔か、便座や手すり、蛇口などは定期的に消毒されているかを確認します。
食事の衛生管理
食事の衛生管理も、確認すべきポイントの1つです。
清潔な器具や食器を扱っているか、食事介助をする職員が手洗いをしているか、適切なエプロンをしているかを確認しましょう。
感染症対策
感染症対策が徹底されているかを確認します。
職員がマスクをつけているか、手洗いの回数は適切であるかなど、感染症対策の基本が守られているかがポイントです。
気を付けるべきマナー
ここからは、施設見学時に気をつけるマナーについて解説します。
マナーが悪いと、「この人を採用しても大丈夫かな?」とあなたの印象が悪くなります。
以下の点に気をつけて、施設見学しましょう。
・挨拶を丁寧に行う
・服装を整えて清潔にする
・帰宅したらお礼のメールを送る
挨拶を丁寧に行う
挨拶を丁寧に行うことは基本です。
施設を案内してくれる人はもちろん、施設内にいる職員や利用者へ積極的に挨拶しましょう。転職前の見学は、一種の面接だといっても過言ではありません。
あなたが施設を見極めているだけではなく、施設側もあなたが職場に適した人材なのかを判断しています。
採用面接と同じような気持ちで、社会人として適切な行動を取りましょう。
服装を整えて清潔にする
服装を整えて清潔にすることも、施設見学する上で重要です。
ここからは、男女別におすすめの服装と、見学当日に必要な持ち物を紹介します。
男性におすすめな服装
男性におすすめな服装は、襟のついているシャツにスラックスやチノパンです。
シャツは白や薄いブルーのものを着用し、スラックスやチノパンはネイビーやグレー、黒など落ち着いた色味を選びましょう。
また、上から何かを羽織る場合は、無地のジャケットを選んでください。
女性におすすめな服装
女性におすすめな服装は、男性同様に襟のついているシャツやブラウスです。
いずれの場合も、派手な色や柄は避け、落ち着いた色味で清潔感のあるものを選びましょう。
ボトムスは、スカートでも動きやすいパンツスタイルでも、どちらでも構いません。
アクセサリーは最小限に抑え、結婚指輪や腕時計だけにしましょう。
アウターは、カーディガンやチェスターコート、トレンチコートなどがおすすめです。
見学当日に必要な持ち物
見学当日に必要な持ち物は、筆記用具、メモ帳、クリアファイル、バッグです。
バッグは、A4サイズの書類が入る大きめのものを用意しましょう。
また、面接を合わせて行う場合は、取得した資格の資格証明書や履歴書なども忘れずに持っていくようにしましょう。
帰宅したらお礼のメールを送る
施設見学後は、お礼のメールを送ることで印象がよくなります。
施設見学で感じたことや前向きな姿勢を、正しい言葉遣いで伝えるよう書き方には注意しましょう。
メールを送信する前に、誤字脱字がないかチェックしておくと安心です。
施設見学前の申し込みはどうする?
最後に、よくある質問として聞かれる施設見学前の申し込み方法をお伝えします。
・面接の最後に依頼する
・サイトや電話で申し込みする
どちらの方法も間違いではないので、見学先の施設に合わせて選択しましょう。
面接の最後に依頼する
1つ目は、採用面接の最後に見学を依頼する方法です。
採用担当者に見学する意思を直接伝えられるため、スムーズな方法だと言えます。
場合によっては、面接後すぐに施設見学できるかもしれません。
急に施設見学が決まっても焦らないよう、チェックすべきポイントを控えておきましょう。
サイトや電話で申し込みする
2つ目は、見学したい介護施設のサイトや電話で申し込みをする方法です。
介護施設のホームページの中には、施設見学をするための申し込みフォームがあるかもしれません。
申し込みフォームがない場合でも、介護施設のメールアドレスが記載されていることがあります。
介護施設のメールアドレスを探すことができた場合は、施設の利用者やその家族も利用している可能性があるため、求職者であることが分かるよう文面を配慮しましょう。
申し込みフォームやメールアドレスがない場合は、電話で直接問い合わせができます。
電話で施設見学を申し込む場合は、慌てないよう伝えたいことを事前にメモしておくと良いでしょう。
電話であれば、相手の返信を待つ必要がなく、スムーズに見学の予約ができます。
また、施設の担当者と直接話すことで、対応の良さや施設の雰囲気を感じ取れるでしょう。
他にも、就職支援サポートの担当者経由で予定を組むこともできます。希望を伝えておくだけでスタッフが直接やり取りしてくれるのはとてもメリットですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、転職前に介護施設を見学する目的やメリット、適切な服装、マナーを解説しました。
キャリアチェンジ前の施設見学には、多くのメリットがあります。
転職活動で失敗しないためにも、事前に準備した上で介護施設の見学をしましょう。
この記事の著者
派遣のキャリアマルシェ_編集部
介護業界への転職・派遣に関する記事を制作・配信している編集部です。20年以上の介護施設運営歴のある弊社より、介護事業所で働く皆さんに役立つ情報を発信しています。
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